ある立地条件  ・車社会のコンビニ  ・ある立地条件〜ゴルフ場の場合
ある立地条件〜書店の場合   ・ある集客条件〜自動車ディーラーの場合
ある集客条件〜ゴルフショートコースの場合
ある集客条件〜接客は売上向上の要か?  ・ある集客条件〜イベントの効果
ダイエーの憂鬱〜キーワードは来店回数  ・チェンジ・ストア、アーケードの中で…
(2004.10.24)
■ ある立地条件〜ゴルフ場の場合

■<あるゴルフ場>
 バブル期に開場して会員権も1千万円ほどで完売し、第2次募集を掛けようとしたところでバブル経済は崩壊、会員権相場が暴落し、保証金の返還請求が始まって資金繰りは行き詰まり、事実上は倒産状態なのですが、毎年の
営業利益は出ているため会員の協力を得ることが出来、営業を続けている状態です。
 まだかろうじて黒字ではあるのですが、売上は単価の下落と共に下がっており、「コスト削減も限界にきた感がある」と支配人の感想です。
 新規の設備投資もままならず努力しようにも方策がない状態で、閉塞感があります。支配人や営業マンなどの個別の営業は、ある程度成功しておりますが、メンバーからの新規の紹介ビジターが増えず、ネットでの集客も行っ
ている状態です。
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● 今回の立地条件は、ゴルフ場です。
 「ゴルフ場の立地条件とはいかなるものか」を取り扱っている専門家も限られますが、在来のゴルフ場立地条件のノウハウは会員権売買の見方でありました。つまり、山林などをゴルフ場として開発して会員権として販売し、事実上、土地の分譲販売と同じような土地転がしの発想であります。
 会員権相場が暴落した現在、このビジネスモデルは崩壊しており、預かり金の返還を求められる状態で、資金的には廻らなくなっています。

● このような「土地転がしの立地条件」ではなく、ゴルフプレイを行う場所で「客商売」としての立地条件の見方を、今回は検証してみたいと思います。それが、ゴルフ業界全体の発展する方向を見つけだすことになるからです。

>(1)まず、上記のようなゴルフ場が営業不振から抜け出す方策を考えてみてください。
 参考知識として、当社ホームページの『ゴルフ場集客について』の「2004年度の分析と提案」をクリック。「200
0年度の分析と提案」も参考にしてください。

>(2)次に、このゴルフ場のポイントは、下記の図とポイントを参考にしてください。

>※会員権購入の際にも参考になります。ゴルフ場経営者や専門家だけでなく一般ゴルファーの方もご参加ください。
 方策ストーリーになっていなくても結構です。

■ポイント
┣(1)
 18ホール、フルバックで6,900ヤード、有名な設計家の作で戦略性に富み、女子プロのトーナメントを開催したこともある、コースレート70のコースです。

┣(2)
 都心部からは高速道路で1時間半、一般道に出てから、さらに30分ほどかかります。首都圏のベットタウンの外側に位置し、商圏の1/3は海でリゾートとしての位置づけは難しい場所であります。半径20qの周辺は農村地帯で人口密度は極めて小さいところであります。
 20qを越えると首都圏のベッドタウンや工業地帯などがあり、首都圏の経済活動地帯となります。

┣(3)
 ゴルフ人口は、2004年現在全人口に占める割合は、コース来場者で10%程度と言われています。10年前の2.5%しか減っていません。延べ来場者数では15%程度減っており、1人当たりの来場回数が減っていること、プレー料金が23%以上下がっていることなどから、ゴルフ場の経営は苦しくなっています。さらに深刻なのは、「コース予備軍」と考えられる練習中の人が80%近く減っており、特に20代30代の人達の参加率激減は、これらを打開する方策を急がないと壊滅的打撃を被ることになります。

┣(4)
 「1ゴルフ場でこれら市場の動向に対抗しようとしてもムダである」と諦めている経営者も多いのですが、私たちは経験から「むしろ、一地域の市場であれば、方策は有効である」と認識しております。「モティベーティブ・セール(提案型販売)」の考え方が、大変、有効です。
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