ある立地条件  ・車社会のコンビニ  ・ある立地条件〜ゴルフ場の場合
ある立地条件〜書店の場合   ・ある集客条件〜自動車ディーラーの場合
ある集客条件〜ゴルフショートコースの場合
ある集客条件〜接客は売上向上の要か?  ・ある集客条件〜イベントの効果
ダイエーの憂鬱〜キーワードは来店回数  ・チェンジ・ストア、アーケードの中で…
(2005.2.12)
【ダイエーの憂鬱】<キーワードは来店回数>

● 産業再生機構はダイエーの再建計画について「52店舗を閉鎖、食品に特化して100店舗を出店」との考えを発表しました。

(現状)総合スーパーの業態では、専門店に押され、
    食料品以外では苦戦を強いられている。
それは、
   大規模店の宿命として、「出店当初は成績が良くても、
   その後の業績がふるわない、そのため出店を繰り返すしかない」。

などの状況を踏まえてのことでありましょう。

● 出店を繰り返して業績を確保しているのは業界全体で確かなことです。
 出店後の業績がふるわない理由は、“お客様が飽きてしまう”“競合店が出店してくる”などと考えられています。
 しかし、それに加えて、来店サイクルのことを考えねばなりません。来店サイクルはお客様個人で違っているものです。毎日の人、2,3日ごとの人、1週間に1度の人、1ヶ月に・・・・・など様々です。
 出店当初は、それらの人達が一度のやってくるわけですから、業績は良くなります。でもその後、お客様はそれぞれの来店サイクルになりますので、当然に来客数としては減ってしまいます。
 これは、お客様の【来店動機】から見て対策を採っていないと「じり貧」となることを意味します。来店動機を店側が計画的に作らない限り、この傾向になるのです。“多くの既存店不振の理由”がここにあります。

 つまり、来店動機次第で来店回数が決まるのです。

● 今回の命題は、
  
【なぜ総合スーパーは不振で、食料品は良いのでしょう】です。

 個店それぞれの理由ではなく、上記解説にあるような基本的なメカニズムを考えてください。
 それが正しい効果のある対策を示してくれます。今回は解決策ではありません。総合スーパーが不振に陥る基本的メカニズムを解読するのです。対策はその次に来るものです。
 今回は思いつきではなく、戦略的な思考を皆さんに示したくてこのような命題にしました


【総合スーパーが不振な理由のメカニズム】

●ヒント
 来店動機と来店回数。

<例>
 ある、鍵を含めた防犯商品の販売店を展開するフランチャイズ本部からの問い合わせがありました。

 Q: 「スーパーの駐車場で、あるいはインショップとして防犯用品の店を展開したいのだが?」
三河: 「やめた方がいい。」
 Q: 「なぜですか?お客様のそこそこ多いスーパーと提携するつもりなのですが・・」
三河: 「充分な人数のお客様がいるスーパーなど、よほどの大規模店でない限り無理です。」
 Q: 「・・・・・? どのくらいの規模なら可能なのでしょうか?」
三河: 「全国で数えられるぐらいしかないので、フランチャイズ本部としては大規模店を想定しないとペイしませんし、大規模にすればより不可能になります。」
 Q: 「では中止するしかないとお考えですか?」
三河: 「発想を変えて、独自の集客を当然とするのなら、提携するスーパーの方針や専門店に対する理解度などを見て判断できるでしょう。」

 このやりとりから考えてみてください。
 防犯商品店側はスーパーの集客を当てにしているのですが、本当はスーパーにとってのメリットの方が大きいのです。

●ダイエー再生にもかなりインパクトのある方法論が潜んでいます。
 上記の例の内容に、競合の方法論を加えます。商品企画、価格戦略、イベント企画、広告企画、店作り等の方針を決める基礎となります。


※具体的方策を考えてみてください。
  疑問点はメールで質問してください。mikawa@logicalgear.co.jp
※当ホームページの記事・写真・イラストなど、全てのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。
(C)Copyright 2000- LogicalGear,Inc. All Rights Reserved.